「SNSで発信しているけれど、誰に向けて書いているのか自分でもよくわからない」「ペルソナを決めたほうがいいと聞くけれど、個人の発信でどこまで決めればいいの?」という、SNS副業や発信を始めたばかりの方に向けた記事です。
先に結論です。個人のSNS発信のペルソナ設定は、企業のマーケティングのように細かい表を埋める必要はありません。大切なのは、①発信のテーマを確認する → ②読者の候補を書き出す → ③その人の「悩み」と「理想」を言葉にする → ④1人の人物として名前をつける → ⑤投稿で試して見直すという流れで、「この人に届けたい」と思える1人を決めることです。この記事では、5ステップの手順と具体例、よくある失敗、投稿への活かし方を解説します。
※ペルソナを決めればすぐにフォロワーや収入が増える、というものではありません。発信の方向性をぶれにくくするための考え方として活用してください。
ペルソナとは?ターゲットとの違い
ペルソナとは、発信を届けたい読者を、実在しそうな1人の人物として具体的に描いたものです。よく似た言葉に「ターゲット」がありますが、意味は少し違います。
| 比べるポイント | ターゲット | ペルソナ |
|---|---|---|
| 範囲 | 届けたい「層」 | その層の中の「1人」 |
| 書き方の例 | 30代の副業に興味がある会社員 | 34歳・事務職のAさん。子どもが寝た後の1時間で副業を始めたいが、何から手をつければいいかわからない |
| 役立つ場面 | 発信ジャンルや大まかな方向性を決めるとき | 投稿の言葉選び・ネタ選び・商品づくりを考えるとき |
ターゲットで「どの層に向けるか」を決め、ペルソナで「その中の誰に話しかけるか」を決める、というイメージです。発信ジャンルがまだ決まっていない方は、先にSNS発信のジャンルの決め方を読んでおくとスムーズです。
個人のSNS発信でペルソナ設定が役立つ理由
「個人の発信なのに、そこまで考える必要があるの?」と感じるかもしれません。ですが、個人の発信こそペルソナがあると助かる場面が多くあります。
- 投稿のネタに迷いにくくなる:「あの人なら今なにに困っているか」を考えれば、書くことが見つかりやすくなります。
- 言葉づかいがそろう:専門用語をどこまで使うか、どんな口調で話すかが決めやすくなります。
- 「自分のことだ」と思ってもらいやすい:みんなに向けた投稿より、1人に向けた投稿の方が、読んだ人に刺さりやすくなります。
- 商品やサービスにつなげやすい:悩みがはっきりしていると、その悩みを解決する商品も考えやすくなります。
逆にペルソナがないと、「今日は初心者向け、明日は上級者向け」と投稿がばらばらになり、プロフィールを見た人が「このアカウントは誰のためのものだろう」と迷ってしまいがちです。
ペルソナ設定のやり方5ステップ
ステップ1:発信のテーマと、自分が届けられるものを確認する
まず、自分が何について発信するのか、読者にどんな価値を届けられるのかを1〜2行で書き出します。例えば「会社員をしながらSNS副業を始めた経験から、最初の一歩の踏み出し方を伝える」といった形です。ペルソナは、この「届けられるもの」を受け取って喜ぶ人の中から選びます。
ステップ2:読者の候補を3人ほど書き出す
いきなり1人に決めようとすると迷うので、まずは候補を3人ほど書き出します。参考になるのは次のような人です。
- 少し前の自分:今の知識を知らなかった頃の自分は、もっとも具体的に想像できる読者です。
- 実際に相談してくれた人:友人や知人、SNSでコメントやDMをくれた人の悩みは、生きた情報です。
- 反応があった投稿に集まった人:いいねや返信をくれた人のプロフィールを見ると、どんな人が興味を持っているかがわかります。
想像だけで作るより、実際の声や反応をもとにする方が、外れにくいペルソナになります。
ステップ3:その人の「悩み」と「理想」を言葉にする
候補の中から、自分がいちばん力になれそうな人を選び、悩みと理想を具体的に書き出します。ここがペルソナ設定でもっとも大切な部分です。
- 今の悩み:何に困っているか、どんな言葉で検索しそうか
- 理想の状態:どうなれたらうれしいか
- つまずいている理由:なぜ一人では理想にたどり着けないのか
- よく使うSNSと時間帯:いつ、どこで投稿を目にしそうか
悩みは「副業がしたい」のようなざっくりした言葉ではなく、「平日は疲れて何もできず、週末にまとめて作業しようとしても続かない」のように、その人が心の中でつぶやいていそうな言葉で書くのがコツです。
ステップ4:1人の人物として名前と基本情報をつける
悩みと理想が決まったら、年齢・職業・生活のリズムなど、人物像が思い浮かぶ程度の基本情報を足し、仮の名前をつけます。項目を全部埋める必要はありません。発信に関係するものだけで十分です。
| 項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 名前(仮) | 呼びやすい名前でOK。投稿を書くときに思い出しやすくなります |
| 年齢・職業 | おおよそで十分。言葉づかいや時間帯を考えるヒントになります |
| 生活のリズム | SNSを見るタイミング、使える時間の長さ |
| 今の悩み | ステップ3で書いた「心の中のつぶやき」 |
| 理想の状態 | 発信を読み続けた先に、どうなっていたいか |
| 自分の発信との関係 | 自分のどの経験・知識がこの人の役に立つか |
ステップ5:投稿で試して、反応を見ながら見直す
ペルソナは一度決めたら終わりではありません。実際にその人に向けて投稿してみて、反応を見ながら少しずつ調整します。いいねや返信、保存が多い投稿と少ない投稿を比べると、「本当に届いている読者」が見えてきます。Threadsで発信している方は、スレッズのインサイトの見方も参考にしてみてください。目安として、1〜3か月に一度見直すと、ずれに早く気づけます。
ペルソナ設定の例(ジャンル別)
イメージしやすいように、ジャンル別の例を紹介します。あくまで一例なので、自分の発信に合わせて書き換えてください。
例1:SNS副業の発信
ゆかさん・33歳・事務職。子どもが寝た後の夜に1時間ほどスマホを見る。「副業に興味はあるけれど、怪しいものに引っかかりたくないし、何から始めればいいかわからない」と思っている。理想は、本業に支障なく、月に少しでも自分の力で収入を得られるようになること。
このペルソナなら、「スキマ時間でできること」「怪しい副業の見分け方」「最初の1か月でやること」などが投稿テーマになります。
例2:占い・スピリチュアルの発信
まいさん・29歳・販売職。人間関係で悩むことが多く、寝る前にタロットや占いの投稿をよく見る。「誰かに話を聞いてほしいけれど、身近な人には相談しにくい」と感じている。理想は、気持ちを整理して前向きに毎日を過ごせるようになること。
このペルソナなら、「人間関係に疲れたときの考え方」「今週のメッセージ」など、寄り添う言葉の投稿が向いています。占い・スピリチュアル発信の投稿づくりはスピリチュアル系のThreads投稿のコツもあわせてどうぞ。
ペルソナ設定でよくある失敗と対策
| よくある失敗 | 起きやすい問題 | 対策 |
|---|---|---|
| 理想の人物像を作り込みすぎる | 実在しない人に向けた投稿になり、反応が少ない | 実際の声・反応をもとに作る |
| 複数のペルソナを同時に追う | 投稿がばらばらになり、何のアカウントか伝わらない | まずは1人に絞る |
| 属性ばかりで悩みが書かれていない | 年齢や職業はわかっても、投稿ネタが出てこない | 「心の中のつぶやき」レベルで悩みを書く |
| 決めたまま見直さない | 読者や自分の状況が変わっても気づけない | 1〜3か月ごとに反応を見て調整する |
| 自分が届けられない人を選ぶ | 発信を続けるのがつらくなる | 自分の経験・知識で力になれる人を選ぶ |
なかでも多いのが「作り込みすぎ」です。細かい設定が多いほど良いわけではなく、投稿を書くときに「あの人ならどう感じるか」が思い浮かぶかどうかが、良いペルソナかどうかの判断基準になります。
決めたペルソナを投稿に活かすコツ
ペルソナは、決めただけでは意味がありません。日々の投稿で使ってこそ効果が出ます。
- 投稿の1行目でペルソナの悩みに触れる:「夜に作業しようとしても続かない方へ」のように、本人が「自分のことだ」と気づける書き出しにします。
- プロフィールに「誰向けか」を書く:プロフィールを見た人がすぐに判断できるようにします。書き方はスレッズのプロフィールの書き方で詳しく紹介しています。
- 投稿する時間帯をペルソナの生活に合わせる:夜にスマホを見る人が相手なら、夜の時間帯に投稿が届くようにします。
- 投稿ネタをペルソナの悩みから逆算する:悩みを10個ほど書き出しておくと、ネタ切れしにくくなります。
ペルソナが見る時間帯に毎回手動で投稿するのは大変です。Threadsで発信している方は、予約投稿ツールを使うと、書いた投稿をペルソナが見そうな時間帯に合わせて届けやすくなります。BBBでは、Threadsの予約投稿を無料で始められます。BBBに無料登録して、まずは数本の投稿を予約してみてください。
まとめ
- ペルソナは、届けたい読者を1人の人物として具体的に描いたもの。ターゲット(層)の中の「1人」
- 個人の発信では、細かい表を埋めるより「悩み」と「理想」を言葉にすることが大切
- 手順は、テーマ確認 → 候補を書き出す → 悩みと理想を言葉にする → 名前と基本情報をつける → 投稿で試して見直す、の5ステップ
- 作り込みすぎ・複数を同時に追う・見直さない、といった失敗に注意する
- 決めたペルソナは、投稿の1行目・プロフィール・投稿時間・ネタ選びに活かす
よくある質問
ペルソナは1人に絞らないといけませんか?
最初は1人に絞るのがおすすめです。複数の読者を同時に意識すると、投稿の内容や言葉づかいがぶれやすくなります。発信に慣れて、反応から別の読者層が見えてきたら、2人目を考えても遅くありません。
フォロワーが少なくて、反応からペルソナを考えられません。
反応が少ないうちは、「少し前の自分」をペルソナにするのが取り組みやすい方法です。自分が通ってきた悩みなら、具体的に書けます。フォロワーが少ない時期の発信の考え方はフォロワーが少なくても売れるSNSの売り方でも紹介しています。
ペルソナと違う人からの反応が多い場合はどうすればいいですか?
想定と違う読者から反応が集まるのは、よくあることです。その人たちが自分の届けたいものと合っているなら、ペルソナをその人たちに寄せて見直すのも一つの方法です。合っていない場合は、プロフィールや投稿の1行目で「誰向けか」をよりはっきり伝えるようにしてみてください。